動画制作の依頼に必要な基礎知識_プロが解説

動画広告市場は年々拡大しており、動画広告の需要が日増しに高まっています。市場はこの先も拡大することが予測されており、動画を使用してマーケティングを行うことは、企業にとっても重要なマーケティング戦略のひとつとなっています。

動画コンテンツをはじめて、外部へ発注する場合には、どこからどのようにはじめればよいのか、また検討から公開までに要する時間など、分からないことが多く不安に感じることもあるでしょう。
動画制作の進め方がわかればスムーズに進めることができ、必要な時期までに動画を完成させることができます。
この記事では、初めてプロのクリエイターや動画制作会社へ依頼を行う初心者向けに、基本フローとポイントをご紹介します。

動画制作をプロの制作会社やクリエイターへ依頼する際、何よりも最初にやるべきことは、以下4つを明確にすることです。

◉目的を決める
◉ターゲット決める
◉予算を決める
◉納期を決める

これから紹介する4つの準備ができてなく曖昧だと、策定がスムーズに進まず、最終的な仕上がりに満足がいかなかったりするリスクが高まります。
特に社内の決定事項によっては「目的は曖昧だが動画をつくることだけ決定している」というシチュエーションも珍しくありませんが、後づけでもよいので4つのポイントは必ず明確化することをオススメします。
目的やターゲットが浮かばない場合は、動画制作会社WEBサイトの実績など参考すると、イメージがまとまりやすいのでオススメです。

目的を決める

動画を作る目的、ゴールを決めることは準備の絶対条件です。目的によって動画の方向性・戦略が大きく変わるからです。
動画の目的は主に3種類あり、どれに該当するか設定してください。
◉企業名やサービスの認知度アップ
◉商品やサービスの魅力を伝える。
◉企業ブランドの価値を高めるブランディング
◉商品購入・売り上げアップにつなげる

ありがちな失敗が認知と集客の動画を混同してしまうこと。
例えば、認知を増やしたいなら、短い動画の中で社名やサービス名を強調することが正攻法、逆に集客ならサービスの中身やメリットを丁寧に解説することが大事になり、戦略は大きく異なります。
動画の目的は後ほど説明する参考動画の選び方にも関わってくるので、明確にすることを心がけましょう。

ターゲット決める

動画を制作するために重要なのが「ターゲットの設定」です。
様々な要素を取り入れて表現を行う動画制作において、“伝えたいことの核心”を届けるためには、「誰に伝えたいか」というターゲット設定を行うことが、非常に重要な工程となっています。
広くたくさんの人に届けたいと考えるかもしれませんが、それでは結局誰にも刺さらない内容になってしまい、期待できる効果が薄くなってしまいます。
年代層や性別、居住地域、どのような悩みを抱えているのかなどのターゲット像を設定し、ターゲットにどのようなメッセージを届けたいのかを明確にすべきです。
また、クリエイティブ面でも、スマホやSNSが普及したことによって、配信する動画のサイズや向きも縦型が良いなど、工夫が必要になることも頭に入れておきましょう。

予算を決める

動画制作にかけられる予算も事前に決めておくことが必須項目です。良い制作会社はクライアントの予算を考え、最適な動画を提案してくれます。
逆に予算が曖昧だと制作会社の提案もブレてしまい、戦略もボヤけてしまいます。
さらに動画は追加料金が発生する場合があるので、あらかじめ上限を決めておかないと制作費が予想外に高騰する可能性もあります。
動画制作費用の見積もりには、企画費をはじめ、キャストや撮影クルー、編集担当者の人件費、備品代などが含まれています。

主に、以下の費用がかかってきます。

・企画費
・ディレクション費
・撮影費
・編集費
・ロケハン費
・ナレーション費
・キャスティング費
・スタジオ使用料

いざ動画が完成してみたら、見積もりよりも費用が高くなってしまっていた、というトラブルは少なくありません。
これは、修正などの作業にオプション料金がかかってしまうために起こることが多いのです。

もし、費用相場が分からずに予算をハッキリと決められない場合は、制作会社に作りたい動画のイメージを伝え、どれくらいの制作費がかかるか訪ねてみると良いでしょう。

納期を決める

動画をいつまでに納品してもらうかの納期も決めて、動画制作会社への最初の相談時に伝えましょう。
制作会社は複数の案件を同時に進行させるので、タイトなスケジュールで制作しなければならない場合はその分費用が高くなります。
また、納期は修正が発生する場合を想定しましょう。一度、制作した動画も確認時に修正が発生する可能性もあります。
「説明会やイベントに使用する」「商品やサービスのリリースまでに必要」など、どうしても期日を延ばせない事情がある場合は、制作会社に伝えておきましょう。
日数のかかる撮影や完全オーダーメイドの動画などは、数週間の完成と見込んでいても、実際は数ヶ月かかるなど想像以上の期間を要するケースもあります。
その際には、打ち合わせの回数や修正回数なども考慮して、ゆとりをもった納期になるよう心がけましょう。

※依頼してから納品までの期間は、だいたい1ヶ月〜2ヶ月程度の場合が多いです。

次に、制作会社の提案の質を上げる準備を解説します。
制作会社が動画の企画案を作るとき,「提案の質を上げる4つの準備」があると、動画全体の構成がより具体的になってきます。
以下、詳しく解説いたします。

【提案の質を上げる4つの準備】

①参考動画を用意する

制作会社へ依頼するときの王道が、過去の事例から「〇〇に近い動画を作ってください」と伝えること。
参考動画があれば制作会社側も話がスムーズに進行しやすくなります。
例えば、以下のの映像を参考動画にして「採用率を高める採用(求人)動画を制作したいので、この動画が採用動画のイメージに近いです」と依頼すると方向性が明確になります。

②構成の要素を考えておく

動画の目的が決まったら、内容の企画を練ります。
動画制作では、盛り込みたいポイントを絞っておくことも大切です。
例えば、商品を紹介する映像の場合、性能、デザイン、使いやすさ、安全性など、アピールしたいポイントは複数考えられます。
その中でも特に伝えたいポイントを絞り、優先順位をつけておくことで、内容を盛り込みすぎた分かりにくい映像になることを防止できます。
また、動画にアニメーションやCGを使用するか、実写のみで制作するか、動画に起用する人物は社員なのか、インフルエンサーなのかなど、決めるべきことはいくつもあるのです。

③動画の尺(長さ)を考えておく

動画の長さによって制作費用や盛り込めるメッセージの数が変わるため、完成時の尺はあらかじめ決めておくことが必要となります。
30秒以内、60秒以内、120秒以内などザックリで大丈夫です。
基本的にはターゲットと配信媒体によって異なりますが、準備の段階で必要な理由は次の2つ。
◉長さによって制作費が変わる
◉動画内に盛り込むメッセージの数が変わる

制作費は動画の長さによって大きく変わってきます。
日本のテレビCMの長さは15秒か30秒にほぼ統一されています。
一方、ネットで配信する動画広告の場合は、6秒以内で終わる「バンパー広告」から数分以上かかるものまでタイプはさまざまです。
SNSで動画を最後まで視聴してもらうためには、利用するSNSの種類や目的に沿って動画の長さを決めることが重要です。
一般的にSNSでは、全体的に30秒以内の長さが好まれる傾向が強いです。
このように動画を配信するメディアによって、最適な尺(長さ)にはバラツキがあります。
動画をより効果的なマーケティングツールとして活用するためには、ターゲットをしっかりと決め、掲載メディアを選定後、そのメディアに合った最適な尺(長さ)で作成することが大切です。

④配信媒体を決めておく

テレビ、YouTube、Web、SNS、企業説明会など、配信する媒体も決めておきましょう。
配信媒体によって、向いている映像の世界観やターゲット、適切な映像の長さ、撮影機材が異なります。
複数の媒体で配信したい場合は、どの媒体をメインにするのか考えておくことをおすすめします。

動画を活用してマーケティングを行う際には、「どのような動画をどのような目的で制作したいのか」という要望を明確にしておくことです。
制作する動画の目的を明確にしたうえで、その分野の実績が豊富な制作会社に依頼するのがおすすめです。
WCAでは、動画マーケティングに最適な動画の豊富な制作実績があります。
どのような動画を求めているのかを的確に把握し、動画にまつわる徹底的なサポートをさせて頂きます。
まずは、どのような動画を制作してみたいのか相談してみてはいかがでしょうか。